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ノブレス・オブリージュ(高貴なる義務)

「すべて多く与えられた者は、多く求められ、多く任せられた者、更に多く要求される」(福音書、12章48節)という、上記内容を端的表現した言葉にフランス語の「ノブレス・オブリージュ」があります。

これまでの社会人としての人生の中で、社会的な地位が上がれば上がる程、この言葉そのものは知らなくても、責任感や使命感などといった意味を噛み締めた人が、多いのではないか、と思っています。ところで、この「ノブレス・オブリージュ」という言葉は、欧米と日本とでは、その用語解釈がかなり異なっているのではと思います。欧米では歴史的にも「己の身を挺して、他者を守ることは義務ではなく、尊き責務である。」と考えられ、~せねばならない、という義務感より、道義的にも崇高性が高いとされる責務と、考えられてきたと思われます。

翻って日本では、欧米とは少しニュアンスが異なり、「社会的地位ある者は、公共への無償の奉仕をすべき」といった慈善活動・福祉活動的な意味合いが強い様に思われます。筆者は、社会的地位の高い人々は、他者の規範となる言動が求められ、時には自らの命を懸ける位の気持ちで、物事に対処していく気迫や使命感も必要でしょうし、当然ながら自らの行動への責任感も必要でなないかと思います。この「ノブレス・オブリージュ」という言葉と同じ様な捉え方をされる言葉に、「エリート」という言葉があります。

この「エリート」という言葉も欧米と日本とでは実際の認識と対応が異なっている様で、欧米では「権利を享受することが出来るが、同時にきちんと責務も果たす人々をエリートと呼ぶ」というコンセンサスが社会一般にある様ですが、日本では「エリート」と呼ばれた時、全てを肯定的に評価しているとは誰も考えてはいないと思います。ところで、親日家で、日本語も堪能な米国・コロンビア大学のジェラルド・L・カーティス教授(Gerald L・Curtis) がつい最近に、「日本という国は、社会がきちんとしている。だから政治が貧困でも成り立つことが出来る。そして国民の負担の上で、政治が行われている。」と語られたそうですが、我が意を得た感じがします。

全ての政治家が「そうだ」とは申しませんが、かなり共感するところがあります。また、一般人から見れば、エリートと考えられている裁判官・検事・判事・弁護士といった法曹界の人々の痴漢行為、万引き、証拠隠滅、改ざん等の好ましくないニュースをよく耳にしますし、昔から間違ったエリート意識を堅持し、国益なくして省益優先と天下りで、自らの在任中の収入拡大のみを考えがちと言われている官僚機構、その他一度握ったら絶対に手放さない既得権益者等が、大学や医療・各種団体等で何と多いことかと思います。

社会主義国家には、エリート意識や特権階級意識の権化の様な人々が多くいる事は既に多く知られていますが、我国でも間違った考えが各界で根を張って、自らを省みない風潮が定着して困惑しています。我国の最近史には、政治を含め各界の人材の貧困さから生じた「人災」と言うべきことが多すぎ、国家的・社会的ロスは計り知れないと思います。そこで、さしずめ政界から模範を示し、正しいリーダーシップと「高貴なる義務」が発揮されることを望みます。

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