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グローバル水ビジネス

以前のブログでシンガポールでの水処理の現状について述べたことがあります。今回もTVで中国の深刻な水事情の報道を見て、再び水について記述する次第です。人口の増加・経済成長・地球温暖化、そして都市化で水質汚染や水不足に悩む国や地域は、何も中国だけでなく、アフリカ・中近東・インドと広範囲にわたっています。

国連開発計画(UNDP)によると、現在約7億人の人々が水ストレスを感じる生活を余儀なくされているそうですが、2050年には水不足に直面する人口は10億人規模になるとの観測もあります。アジア・モンスーンのお陰か、水に恵まれている日本で生活していると、水の有り難さが大きな災害時を除いて感じ難いのですが、世界的規模でこの水問題を考えてみますと、地域的な偏在や深刻な水質汚染の問題が横たわっています。

そもそも地球上に存在する水は、約14億立方キロメートルと言われていますが、そのうち97.5%は海水で、氷河・地下水・河川・湖沼等の淡水として存在するのは約2.53%しかありません。またその2.53%のなかでも、氷河などが1.76%を占めていますので、現実に利用可能な水は0.77%しかありません。従って、上記のアジア・アフリカを中心に安全な水にアクセスが出来ない人口が年々増加し、11億人程度にまでになるといわれています。

日本の水道事業は、市町村の直営を基本としながらも120年の歴史があり、日本で今後すぐに水問題が発生することは考え難いのですが、水道管の老朽化や自治体の財政状況の悪化などから曲がり角に来ているといわれています。しかし、世界的には水問題への関心が極めて高く、水をビジネスの対象と捉え、熾烈な競争が繰り広げられています。水を作るという水ビジネス市場が沸騰寸前と表現する経済人もおられます。

水ビジネスの事業領域は、上水・工業用水・農業用水といった水そのものの供給から、中近東諸国に見られる海水を淡水化する造水、下水処理、シンガポールのニューウォーターと言われる再生水、そして地域・水域の治水環境の保全などを含めますと、極めて裾野が広い領域にまたがります。従って、関係するビジネスの業種も事前調査、計画立案、水処理などに用いる素材(逆浸透膜など)の供給、プラントの建設、エンジニアリング、施設の維持管理や運営と多岐にわたります。

翻訳業界からの視点でこれらの業種の業務を考えますと、まさに宝の山といった感じに受け取れます。すなわち、そこに莫大な翻訳の必要性が感じ取れるからです。我が国の水関連企業の保有する要素技術には目を見張るものが多数あるそうですが、海外では長らく水ビジネスを展開してきているフランスのヴェオリアやスエズなどのメジャー企業に比べると規模的にも小さく、又海外での経験も少ないという点があります。以前のブログでも述べましたが、今後はODAなどをからめ、かつオール・ジャパン方式で臨んで、積極的な受注活動を行い、経験を積んで欲しいと思います。

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