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奇策の無い超円高

最近、欧米のメディアにさかんに登場する言葉に、「Japanization」(いわゆる日本化)があります。

ヨーロッパでは、フランスとベルギー合弁の巨大銀行デクシアが、米国の格付け会社ムーディーズの格付けの引き下げ発表を機に、資金調達が困難となり、ついに経営破綻しました。この事からこれまで話題にもならなかった、ノーマークのベルギーの信用不安も浮上するなど、ヨーロッパの金融危機は深刻さを増しています。

同時に米国も財政危機と景気減速の懸念が日増しに強くなり、その姿が20年間の長きにわたって、デフレから脱却出来ないで、喘ぎ続けている日本の姿と酷似していることから、冒頭の「Japanization」という言葉が登場してくるわけです。そしてもはや、治療が不可能なデフレ状態に陥っているのではないかという、恐怖感を抱き始めている様に思います。

しかし、世界最大の債務国は、我が日本国で、ヨーロッパの金融危機のドミノは、やがては日本へ向かうのでは、という経済評論家がいますが、現状ではそこまでには至っていません。しかし、もしユーロが対円に対して、100円割れになる事には現実味があり、さらに対ドル・対ユーロで円高が同時に進む、いわゆる超円高状態になることは、十分に考えられると思います。

日本の物作りの企業の多くは、長年この「円高」に筆舌に尽くしがたい苦しみを味わい、その結果・国を捨てるが如き覚悟で、海外に工場を作り、グローバル化を進めて来たと思います。しかし、想定を上回る様な超円高水準が続きますと、海外各地での生産増加やコストダウン等の企業努力だけでは、発生する為替の差損を十分に吸収出来ない事態が発生します。

この超円高を回避する、何か奇策はないのかと、多くの日本の企業人が思案していると思います。しかし、いかに円高が進んでも、母国を完全に捨て、100%海外へ移転しまったと言う企業は、国内生産を縮小することはあっても、筆者の記憶には無かった様に思います。研究開発の拠点や物作りのマザー工場等は、日本に置き、海外工場の有事の時に対応できる体制が、確保されていると思いました。

ところで超円高に対する奇策は、全くないのかと言えば、過日のブログでも記述致しました様に、企業では、自社の事業領域で競合関係にある、海外の企業をM&Aするとか魅力のある外国企業の知的財産(特許)を購入するといった事が考えられます。また個人では、海外旅行はもとより、子息を海外留学させたり、欧米の便利な家庭用品を購入する等が考えられます。

しかし、もっと根本的な対策は、中・長期的視点に立っての研究開発を、グローバルな人材を総動員して行うことではないかと思います。東日本の大震災や福島の原発事故といった不幸な出来事にも関わらず、その後の対応として、企業から斬新な製品やビジネス・アイディアそして複数企業のコラボレーションが続々生まれつつあります。我国には第2次大戦の様な国難とか、オイルショック等の様な避けがたい有事にも対処し、それを克服してゆくDNAが有ります。

その結果が最近中国には抜かれはしましたが、GDP世界第3位といった国際的なポジションをいまだに得ていると思います。世界の多くの知日家の財界人や政治家は、技術力をテコにして日本が再び復興し、そしてかつ次世代を切り開く新技術で、世界貢献することを待ち望んでいると思います。

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